目次
本の紹介
社内のIT化が進まない、リモートワークが浸透しない……、とお悩みの経営者の方へ。
「あなたの会社は、なぜDXが進まないのか? 先進事例に学ぶNew Normalの処方箋」
これからは経営者自らがITを理解し、業務を効率化する時代。
ITで働き方改革を実現する方法を、実例を交えて提案します。
「あなたの会社は、なぜDXが進まないのか? 先進事例に学ぶNew Normalの処方箋」を読みました。JTC(Japanese Traditional (Big, Old) Company)のスタッフの私が共感できる内容がとても多かったです。なので、JTCにお勤めの方は是非読んでみてください。
本書の構成として、前半では日経企業で業務のデジタル化・リモートワークの導入が進まない原因、後半では業務のデジタル化・リモートワークを進めるためのポイントや成功事例が書かれています。
感想
日本の大企業で業務のデジタル化・リモートワークの導入が進まない原因として、企業文化、業務フロー、経営者のマインドなどが説明されています。大企業の若手社員なら共感できるものばかりではないでしょうか。
私には次の言葉が刺さりました。
・「ための仕事を放置している。」(例えば、会議資料の作成、会議のセッティング)
「あなたの会社は、なぜDXが進まないのか? 先進事例に学ぶNew Normalの処方箋」
・「日本の企業では「一回で正解」「最初から完璧」を求める気風が強い」
・「その業務は本当に必要か?」
私は典型的なJTCに努めていますが、仕事中によく感じているなあと思いながら読んでいました。
「ための仕事」というのは本当に多いです。例えば、ほぼ同じ内容の資料を会議に応じて体裁を整えて作り変えたり,申請フォーマットがあるにも関わらず、事前に申請することについて承認者に連絡したりします。
「「一回で正解」「最初から完璧」を求める気風が強い」ということに関しては、本当にその通りで、今までやったことがないことに関しては、本当に進捗が遅いです。私の勤務先が化学メーカーだということも理由にあると思いますが…。(化学メーカーでは、少しの失敗が大きな事故につながる可能性があるので、非常に慎重に業務を進めていきます。本当に必要なのかと思うくらい、準管理職以上大量に集まって会議をします。今までしたことのない業務をする場合は、どんな業務であっても管理職の決裁をもらうために、しばらく立ち止まるようなイメージで仕事をしています。)DXに必要とされるアジャイル開発の概念とは真逆です。
「その業務は本当に必要か?」ということに関しては、そう思わせる業務が非常に多いです。例えば、チェックリストや書類回覧です。チェックリストに関しては、チェック項目が多すぎて、毎回本当にチェックしている人がいるのだろうかと思うくらいです。問題発生時の汎用的かつ簡単な対策がチェックリストの項目増加なので、そうやって項目がどんどん増えてきたのだろうと思います。書類回覧に関しては、電子決済の後に紙回覧をするという謎システムが運用されています(笑)。
終わりに
本書は、JTCの若手社員として納得できる内容でした。特にJTCの管理職以上の方はぜひ読んで欲しいと思います。
ちなみに、私の会社でDXが進まない理由は下記の要因があると思っています。
①DXに主要人材を割り当てていない(割り当てていても他の業務で多忙)。
②ITリテラシーの低い人が多い。その人たちのレベルを上げるのではなく、その人たちのレベルに合わせようとしている。
③会社のトップはDX推進を掲げているが、末端にはそれが上手く伝わっていない。管理職の人は部下が何とかしてくれると思っている。末端の人がDXを進めようとしても、予算と時間が無い。大多数の人が他人任せでいる。
④情シス部門と他部門のまとまりがない。情シス部門の人員が会社の規模に対して不足している。
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