前回は卒業生目線での高専に進学するメリット・デメリットを書きました。前回の記事を読んでもらった後に、今回の記事を見てもらうと分かりやすいと思います。今回は、具体的にどのような人が高専に進学すればよいのか私の考えを書いていきます。
高専に向いている人が持つ要素
筆者が思う高専に向いている人が持つ要素は次のものです。
- 自分で自分を律することが出来る
- エンジニアになることに迷いが無い
- 数学が得意
- 工作することが好き
- 家庭に金銭的余裕がない
- 学校に青春を求めていない
1については、中学生や高校生と違い、塾で強制的に勉強することが無く、自主的に勉強することができないと留年してしまうことからです。2については、エンジニア以外への進路修正が授業カリキュラム的に容易ではないからです。浪人すれば可能ですが、なかなか決心できるものではありません。3年生くらいになると、高専に通いエンジニアになる人生でよかったのかと考え始める人も多くなります。3については、工学において数学は基礎知識であり、大学相当の数学を理解する必要があるためです。中学レベルの簡単な数学とは違うので、中学数学でも苦手意識があると、高専では苦労するかもしれません。4については、高専では実験等で自分の手を動かすことが度々あるため、工作が嫌いだと辛いと感じるからです。5については、実家近くの高専に通うと、家賃・教育費等を抑えられるためです。裕福な家庭で、大学まで進学する前提だと、将来の選択肢を残すために高校普通科に進学するほうが良いと思います。6については、学校に女の子が少ないことや部活動があまり熱心に行われていないことからです。体育などもずっと教室でゲームしてる人がいるくらいで、盛り上がりません。私は在学中に最もこの点が辛かったです…

高専卒業後に取るべき進路
高専卒業後の主な進路には以下の5つがあります。
- 高専→就職
- 高専→大学編入→就職
- 高専→高専専攻科→就職
- 高専→大学編入→大学院→就職
- 高専→高専専攻科→大学院→就職
どの進路を選択するかは、家庭状況および卒業後のライフプラン次第ですが、私的には4が一番お勧めです。理由は3点あります。
- 大企業の総合職に就職したり、就職後に出世したい場合には、高専卒及び専攻科卒では学歴不足。(就職時の学歴フィルター,一般職では出世の上限がある。)
- 大学編入後に学部卒で就職する場合、大学3年生の夏頃から就活を始める必要があり、大学生活やアカデミックな世界を満喫するための時間が無い(理系ならば大学院まで進み、論理的思考力・表現力を身に着けるべき。)
- 高専専攻科を経由して大学院に入学する場合、おおよそ研究室の人だけとし関わることが無く、働くまでの人間関係が非常に狭くなってしまう。(多くの人間と出会うべき。限られた人間関係だと価値観が凝り固まりやすい。)
おわりに

今回は高専に向いている人についてと卒業後のおすすめの進路についての意見をまとめました。特殊な学校であるため、よく考えた上で高専に進学するかどうか考えた方がよいです。
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