今回は工場勤務について書いていきます。私は化学メーカーに勤務しているため、化学メーカーの工場勤務についての話になります。他業界とは多少様相が異なるかもしれません。
目次
工場の種類
化学工場も半導体工場も同じ工場ですが、その内部の様相は大きく異なります。そのため、大きく分けた工場の種類を紹介します。
化学・石油化学

化学メーカーの工場はプラスチックや繊維などを作る工場になります。
いわゆるライン作業はほぼ無いと思います。
化学メーカーは川上・川中・川下という風に役割が分かれており、原料を川上→川中→川下→ユーザーという順番で加工して販売していきます。そのため、作る製品によって工場の中身は大きく変わります。
鉄鋼・非鉄金属工場
鉄鋼メーカーは鉄、非鉄金属メーカーは鉄以外のアルミニウムなどの原材料を生産します。こちらもライン作業はほぼ無いと思います。
鉄鋼業界は高炉メーカーと電炉メーカーに分けらます。
高炉メーカー:鉄鉱石を原料として、高炉によって製鋼します。
電炉メーカー:鉄くずを原料として、電炉によって製鋼します。
簡単に見分け方を言うと、大企業は高炉メーカー、中小企業は電気炉、メーカーです。
非鉄金属業界も川上・川中・川下という風に領域分けされます。

食品・飲料
私達が普段目にしている食品や飲料を生産する工場です。ライン作業が比較的多いと思います。衛生管理が徹底されており、綺麗な工場が多いイメージです。

製薬・化粧品
製薬・化粧品工場は検品・包装の作業が多いイメージです。かなり生産の自動化が行われているイメージです。

半導体・電子
クリーンルーム内で作業を行うことが多いと思います。高額な機械を動かすイメージです。

自動車・機械・家電
ラインでの組み立て作業が多く、一般的な工場勤務のイメージに最も近いと思います。特に説明不要かと思います。

化学メーカーの工場での仕事の種類
工場勤めと言っても、仕事内容は様々あります。
ある程度大きい企業の工場になると、生産部署、設備部署、品質管理部署、安全部署、ユーティリティ部署、開発部署、研究部署、運送関連部署、人事などの事務系部署が同じ工場内に設置されています。
また、同じ部署でも現場作業をする人、計画立案などのデスクワークをする人など様々な役割があります。
工場現場勤務は3K
3Kってご存知ですか?キツイ・汚い・危険です。工場の現場仕事は見事に3Kな職場です。おまけに臭いので4Kかもしれません(笑)。

キツイ点は力作業が多いことや立ち作業が多いことになります。私は入社時、毎日足が痛かったです。汚い点はオイルや原料・塗料などで汚れることです。現場作業員になれば、毎日制服がドロドロになる可能性もあります。汚すぎて家族の服と分けて作業着を洗濯してる方も少なくないと思います。危険な点は原料が有毒・可燃性であったり、使用する装置が危険であることです。少しのミスが一生の身体障害につながる可能性も少なくありません。自分に落ち度が無くても、ケガや死亡する恐れまであります。

女性の雇用率を上げなければならないというグローバルな価値観が日本にも浸透してきているため、化学メーカーでも女性の雇用が推進されています。明らかに化学メーカーでは、女性が向いていない業務が多数ありますが…
工場勤務のメリット・デメリット
工場勤務のメリット
- 給料がそこそこ良い
- マナーがうるさくない
- 毎日制服で良い
- 土日祝日に休める(平日勤務の場合)
- 平日休める(交代勤務の場合)
- 基本工場が田舎にあるので自動車通勤可能
- 仕事の成果が製品として形のあるものとして残る
- 人と話す機会が多く楽しい
- 危険予知をする習慣が身に着く(作業の危険性を日常的に考える)
- 現場作業が楽しいこともある
- 工場が広く、移動するだけでも運動になる
工場勤務のデメリット
- 3K(キツイ・汚い・危険)
- 生活リズムがしんどい(交代勤務)
- 朝が早い
- 社内規則が細かすぎて面倒臭い
- 工場関連の法令が多くて面倒くさい(危険物・高圧ガス・安衛法・電気事業法etc)
- 携わる作業によってはちょっとしたミスでも数百万円の損失を出してしまう
- コミュニケーション能力が必要
- 多くの人と話し予定調整しなければならないため、めんどくさい
- 業務内容によっては、夜間休日関係なく会社から電話がかかってくる。また、問題の対応のために会社に行かなければならない時もある。
終わりに
今回は工場勤務のキツさやメリット・デメリットについて書きました。メリット・デメリットを思いつくだけ挙げたのですが、やはりメリットは給料がそこそこ良い、デメリットは3Kに尽きます。
交代勤務の場合は、手当がつくので給料が良いですが適性が無いとしんどいです。私も新人研修の一環で交代勤務を体験しましたが、体が無理をしているように感じました。
コメント