化学メーカーの電気設備屋として働いて思うこと【良い点・悪い点】

仕事

私は化学メーカーの電気設備設計として働いています。化学メーカーの電気設備屋として働いていくことの大変さや良いことについて書いてみます。以前、化学メーカーの電気系エンジニアの仕事について書いてますので、ぜひ見てください。

電機メーカー勤務との違い

電気製品自体を作るのか電気製品を組み合わせて装置を作るのか

電機メーカーと化学メーカーの大きな違いの1つが作るものの違いと感じています。

・電機メーカーでは電気製品自体を作る
・化学メーカーでは電機メーカーで作られた電気製品を組み合わせて大きな生産設備を作る。
(もちろん、電機メーカーでも生産設備設計・保守の人はいると思いますが…)

結構この差は大きいと思います。科学メーカーでは電気製品自体の詳細設計や開発をすることはまずありません。技術開発などをすることもありますが、基本的にはメーカー任せになります。

つまり、化学メーカーでは大枠の仕様を決めて、他の会社に装置作成や設置を発注することが業務になります。

扱う電気製品の種類が多いので知識が広く浅くになる

電機メーカでは事業分野ごとに部署やカンパニーが分かれており、さらにそこからグループが小さく分かれていきます。そのため、取り扱う製品分野は狭くなります。

それに対して、化学メーカーでは以下のようなものを全て見なければいけません。
・発電装置などの重電機器
・モーター,ヒーター,照明などの電気機器
・PLC・DCSなどのFA機器
・校内放送や工場内LANなどの情報通信機器

このため、化学メーカー勤務の場合は知識が広く浅くになってしまいます。

常に安全に対する意識が要求される

プラント設備は、小さな家電程度のものではないのがほとんどであり、想定外の動作をすると、死亡事故に至る可能性が非常に高いです。このため、常に安全かどうかということが問われ、安全ということを意識させられます。

ある程度規模が大きいプロジェクトになると、何回も安全性の審査が行われます。

電気のこと以外も知る必要がある

化学メーカーでは、電気系のエンジニアでも化学・化学工学・機械の知識が要求されます。それ以外にも、危険な物質を扱うための関連法案についての知識が要求されます。

もちろん、電気機器を扱うため電気関連の法律の知識も必要となります。事業所の規模に応じては、電気主任技術者やエネルギー管理士などの資格を取る必要もあります。

エンジニアリング会社勤務との違い

勤務スタイル

まず、勤務スタイルが大きく違います。エンジニアリング会社では、顧客の工場で工事を行うことになるので出張が多くなりがちです。プロジェクトの大きさや顧客の住所にもよりますが、数カ月ホテル暮らしすることもざらにあります。

化学メーカーでは、転勤はありますが、長期の出張は多くありません。プラント建設や定期修理(定修)などのプロジェクト次第ですが、一部の人しかプロジェクトに参加しないので、基本的には長期の出張は無いものと考えても良いと思います。

オーナーズエンジニアリング

業務の内容として大きく違うことは、工事対象が自社の工場なのかどうかという点です。つまり、化学メーカーではオーナーズエンジニアリングということです。そのため、自分の意見の反映がしやすく、化学メーカーの方が面白いんじゃないかと思います。

良かったこと・悪かったこと

良かったこと

一番良かったことはエンジニアとしての視野が広がったことでしょう。私は高専出身ということもあり、電気系の知識以外は全然分からない状態でしたが、会社の新人教育でかなり勉強させてもらったので広い知識が付きました。

電気は機械と違って目に見えないので、素人にはイメージしづらいです。そのため、電気系のエンジニアの少ない化学メーカーでは専門家として頼りにされている感じがします。

福利厚生・給料が一般に比べて高い気がします。超大企業と比べても遜色ないのではないでしょうか。

悪かったこと

悪かったことは広く浅い知識しか身に付かないということでしょうか。研究・開発的なことで一つのことに打ち込みたいかなという気持ちがあります。

また、プラントの主役は生産部署と機械設計部署という感じがして、電気は脇役という感じがします。

化学メーカに就職しようと考えている電気系エンジニアに知ってほしいこと

コミュニケーション能力が必要

化学メーカーでの電気設備エンジニアの仕事は一人で完結するものはほぼありません。また、社内の他部署の人や社外の人と協力しなければならない仕事がほとんどです。そのため、コミュ二ケーション能力が必要となります。これは、設備設計でも設備保全でも同じです。

極論を言えば、オーナーズエンジニアリングなので、知識よりもコミュニケーション能力の方が大事かもしれません。生産運転員や工事会社の人と上手くやっていけないような性格が望ましいです。

几帳面さが必要

化学プラントは扱う物質の性質や装置の規模が大きいということから、設備に不備があると大規模損失や死傷事故が容易に発生します。そのため、仕事を早く終わらせれるということも大切ですが、それ以上に丁寧に仕事をするということが望まれています。なので、几帳面さが必要と思います。

幅広い知識獲得が必要なので、勤勉さが必要

化学製品を作るための生産設備を作るので、化学・化学工学・機械の知識が必要となります。電気設備しか見ないと割り切って仕事をすれば、必要な知識量は少なくなりますが、そのようなスタンスでは化学メーカのエンジニアとして一人前になることはできないと思います。

保全は当然現場仕事だし、設計も現場仕事が多い

設備保全は基本的に現場仕事ですし、設備設計もかなり現場仕事になるので、デスクワークだけがしたい人には向いていないでしょう。学生の頃のように机の上でどっしりと仕事することをイメージしてはいけません。また、装置の油やほこりなどで汚れることも多く、綺麗好きの人には向いていないでしょう。

おわりに

今回は化学メーカで働いて思うことについて書いてみました。

最初の方は電機メーカーの方が良かったかもと思うことも多々あったのですが、今はプラントの知識が付いてきたので業務が楽しくなり、化学メーカーを選んで良かったなと思っています。

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